博報堂Uoc

 未来の先生展のブレイクアウトルームで、博報堂の加藤 昌治さんと出会う。

UNIVERSITY of CREATIVITY(https://uoc.world)というものを立ち上げ、創造性の研究を始めたとのこと。大学というよりもそういうプロジェクトのようで、創造性を考える上で、時代に必要であり未来を形作る上で必要なものを生み出すことを狙っておられるようだ。そこには「教育」もそこには欠かせない一つということだった。

 加藤昌治さん曰く「広義での「学校」に関連するアレヤコレヤに関して、いろいろ聞いてみると具体的な取り組みって結構あるんだなーを知りつつありますが、その水平展開、ある程度の標準化はまだまだこれからだなーとも感じます。教育領域は、学校外からのアイデアを取り入れることもまだまだこれからでしょうし、属人化しやすいのかな? の印象もあります。久田さんの取り組み、ぜひお伺いしたい。」ということで昨日2時間ほどteamsを使って話をさせていただき、盛り上がりました。世の中にしかも企業人の中にこういう人がいて、企業としてもその先鞭をつけようという方向性を持っているところに感銘しました。「互いに力になれることを互いにやりましょう。」という形で締め括った会談だった。

 そこでは、私が東京都教育委員会からの依頼で行った都立高校の改革での話(https://youtu.be/u4mhilj4sKA)や、福岡、山口、島根、愛媛での話、そして広島や近畿での話をお伝えし、そこで感じたこと、考えたことをお伝えした。話題に登ったのは、次のような点

1)みんなが力を合わせて

①距離や文化を飛び越えた学校

一つの学校で、全てを完結しなければならない時代は終わって来ているのではないか?例えば、「広島のある学校で有名な経験を積んだ先生がいる」「島根に特筆すべき見事な教科間融合プログラムを持っている学校がある」「鳥取にジビエ料理を作る企業家とのコラボプログラムがある」・・・これを互いに交換、再構築して共有し合う(当然単位認定も行う)などの発想があっても良いのではないか?と提案すると加藤さんは大いに賛同してくれた。

このことは、先日テレビの「ユヴァル・ノア・ハラリ特別授業」で、10代の生徒が英語でハラリさんに質問し(日本人も3人くらいいた)、考えたことを伝える中で互いに触発されるような展開を日本国内だけでなく世界を飛び越えてやれることを見ていると、このようなやり方を大人がみんなで協力しあい、実現し生徒に質問・疑問・意見を投げかけてもらい議論していける環境を創り出していく。そんなプログラムを国を飛び越えて実施し、単位認定する学校が出てもいいのではないだろうか。テーマは、「力を合わせて何をすることができるか」・・・・例えば世界のために

こうした方向性の一部は、既に加藤昌治さんのU O Cでは意識されているのかもしれないためか、「非常に面白いと思います」と言っていただけた。

②現在の日本の学校における協力体制

現在の日本の中学・高等学校においてよく見られるものが、「自分たちの生徒を伸ばすために自分たちは何ができるだろうか?」という問いかけの元、協働して、考え、議論し組織的に働きかけているのか?」ということだ。教科間・学年間などで必要ではないか。真面目な先生方が自分ができる範囲で、自分の中だけで簡潔し組み立てるのみというのでは、限界があるし時間がかかる。限られた時間の中で互いの知見を結集し、チェックし合い改善点を共有し具体的な施策にまで落とし込むことで、さらに良いものにしていく。大人がみんなで協力し力をあわせ行っていくことで、生徒は最大の「学び」を手にする。こんなことを普通に実施している学校は、意外と少ない。教員の働き方改革が問われる昨今、こうした取り組みは不可欠だと考えられる。

 

いずれにしても、加藤さんと話していくうちに、私も日頃考えていることが口をついて出てきて、話していくうちに、次の未来を作る子供たちのために今の大人ができる最大限のことを、みんなで力を合わせて行う時が来ていることを互いに実感できたからこそ話が盛り上がったのだと思う。あっという間の2時間であった。

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